「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」の解説(その12) −第4部 3 特別支援学校用(センター的機能)−  & −第5部 保護者用−

  • 2017.05.07 Sunday
  • 00:48

JUGEMテーマ:学問・学校

 

 

 「特別支援学校は、地域における特別支援教育のセンターとして、各学校の要請に応じて、教育上特別の支援を必要とする児童等の教育に関し必要な助言又は援助を行うよう努める旨が,学校教育法第74条に明確に位置づけられています。各学校の特別支援教育を支援する、地域支援チームの中核となります。」と最初に書かれています。

 平成16年度版では、センター的機能が制度化されておらず、また、いわゆる発達障害だけを対象にガイドラインが書かれていたため、盲聾養護学校(特殊教育諸学校)の役割は専門家用の章にも書かれていませんでした。
 平成19年学校教育法の改正により特別支援教育へと制度改革され、その改革の柱の一つである特別支援学校のセンター的機能が正式に機能し始めました。
 更に、平成24年の中教審初中教育分科会の「共生社会の形成に向けたインクルーシブ教育システム構築のための特別支援教育の推進(報告)」では、「特別支援学校は、小・中学校等の教員への支援機能、特別支援教育に関する相談・情報提供機能、障害のある児童生徒等への指導・支援機能、関係機関等との連絡・調整機能、小・中学校等の教員に対する研修協力機能、障害のある児童生徒等への施設設備等の提供機能といったセンター的機能を有している。」と述べている。そして、センター的機能の充実・発展を強く勧めていました。
 今回のガイドラインでは、「(特別支援学校に)センター的機能のための組織(例えば「地域支援部」等を設け、校内の校務分掌への位置づけを明確にすることが大切です。」と書かれています。
 今後、ますますセンター的機能への要請が増えてくることが考えられますので、その養成も含めて、しっかりした体制を作っていく方向へ変化していくことが求められているのでしょう。
 ちなみに、群馬県立の特別支援学校では、センター的機能として学校へ派遣する「コーディネーター」を「専門アドバイザー」という呼称にし、小中学校のコーディネーターと区別しています。


−第5部 保護者用−

 保護者もチームの一員として、学校への協力と共に、合理的配慮の意思表明を行ったり,個別の教育支援計画への参画など、保護者として行う事をガイドしている書きぶりです。一方的に親に協力を求めたり、逆に学校からのサービスを並べたりする書きぶりではない事が私には好印象でした。
 平成16年度版では「保護者・本人用」でしたが、今回は保護者用のみとなっています。本人の意向を尊重することも大切ですが、本人へのガイドラインは、発達障害ならではの内容でしたので、そのまま今度のガイドラインへ移行する事は難しかったと思います。様々な障害の「本人」に向けたバリエーションは難しいので、保護者と学校で協力して,本人用のガイドラインを作っていくことになるのだと思います。


発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン 本文をご覧ください。
 

 

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