平成29年度の全国学力・学習状況調査の学力成績の偏差値

  • 2017.09.10 Sunday
  • 11:28

JUGEMテーマ:学問・学校

 

平成29年度の全国学力・学習状況調査の学力成績から偏差値を求めました。


http://mon.psychoreha.org/tsk/link01.html


に、平成28年度の結果へのリンクとともに掲載しています。

 

  全国学力・学習状況調査の結果に一喜一憂している学校も多いかと思います。順位や全国平均からの得点差が気になる教育委員会が多いと思います。新聞でも、わが県が低いなど、気になる形で記事になっています。しかし、それらの差は意味があるのでしょうか?

 全国学力・学習状況調査の成績は、得点と合格率で示されています。科目ごとに出題数も違うし、平均値と標準偏差(得点のばらつき具合の尺度)は示されていますが、比較しにくい形で示されています。数年前に、これらの得点から偏差値を計算して比較することにしました。その意図は、本当に県別の差は意味があるのかどうか調べたかったからです。

 上記のリンクに私のホームページの資料集が示されています。そこには、平成28年度と29年度の偏差値に計算しなおした結果が示されています。
 どちらの偏差値も、全国規模で比較すると、日本で規格化された義務教育は全国津々浦々で差が無いレベルになっていることを示しています。このことは、問題も含まれてはいますが、義務教育の大きな成果の一つとはいえるでしょう。


 しかし、この調査の報告書の細かなデータを見ると、それぞれの県の得点分布には大きな幅があります。学年相当の学力がある子もいれば、2学年分以上遅れている子もいるというのが現状です。
 全国平均や他県との差に汲々とするよりも、市内、校内での学力の差を重視して、だれもが其々の現状から学習・発達できることを目指す方が生産的だと思います。

特別支援学校教諭免許状 全員保有への通知 旧聞ですが・・・

  • 2017.06.11 Sunday
  • 15:17

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 2020年までに免許の保有率を100%にするという目標を文科省が掲げているのは新聞などで見ていましたが、学芸大のサイトに平成26年3月に出された通知があるのを知りました。

 今頃何なのと言われそうですが、私みたいに正確には知らなかった人もいるのでは無いかと、引用することにしました。

 特別支援学校の先生方だけでなく、ひろく免許の取得を進めるようにと書いてあることに驚きました。認定講習が増える訳です。

 

 

                                                                  25初特支第32号
                                                                 平成26年3月31日
各都道府県教育委員会特別支援教育主管課長
各都道府県教育委員会人事主管課長
特別支援学校を置く各指定都市教育委員会特別支援教育主管課長
殿特別支援学校を置く各指定都市教育委員会人事主管課長
附属特別支援学校を置く各国立大学法人学長
各私立特別支援学校事務担当課長

                                        文部科学省初等中等教育局特別支援教育課長
                                                                    大 山 真 未
                                                                  
                                 文部科学省初等中等教育局教職員課長
                                                                     口  努
                                                                  
                 平成25年度特別支援学校教員の特別支援学校教諭等
                    免許状保有状況等調査の結果について(送付)

 

 平成26年1月9日付25初特支第20号で依頼しました標記の調査について、調査
結果が取りまとまりましたので、別添のとおり送付します。
 貴機関におかれては、以下の事項に御留意しつつ、特別支援学校教諭等免許状保有者
の特別支援学校への採用・配置、同免許状を保有しない特別支援学校教員に対する免許
法認定講習の受講促進など、計画的な同免許状保有率向上の取組を進め、特別支援学校
教員の専門性向上に引き続き努められますようお願いいたします。
 なお、本調査結果については、特別支援学校教諭免許状の認定課程を有する大学等に
も送付していることを申し添えます。

 

                                      記

 

1.採用、配置、研修(免許法認定講習等)を通じた特別支援学校教諭等免許状保有率
向上を中期計画などに位置付け、計画的な保有率の向上に努めていただきたいこと。
その際、特別支援学校教諭等免許状の認定課程を有する大学等と連携しながら取組
を進めるよう努めていただきたいこと。

 

2.特別支援学校の教員の採用や配置に当たっては、特別支援学校教諭等免許状の保有
を前提とするよう努めていただきたいこと。同免許状を保有せずに特別支援学校に勤
務することとなった教員には、可能な限り早期に保有させるなどの方針を教育委員会
等が明確に示し、必要な環境整備や免許法認定講習等が最優先で受けられるような配
慮をお願いしたいこと。
  受講に当たっては、独立行政法人国立特別支援教育総合研究所における長期研修、
近隣の大学や教育委員会における免許法認定講習、放送大学などの通信制大学等の活
用も含め、受講機会の拡大に努めていただきたいこと。

 

3.免許法認定講習と免許状更新講習は、互いに認定を受けることができるため、教育
委員会の実施する認定講習については免許状更新講習としても申請し、特別支援学校
教諭等免許状の取得に向けた効率的な受講に配慮いただきたいこと。(別紙2参照)

 

4.特別支援学校教員の特別支援学校教諭等免許状の保有を促進するとともに、各種研
修の受講機会の拡大等により専門性の向上に努めていただきたいこと。

 

5.小・中学校の特別支援学級や通級による指導を担当する教員についても、特別支援
教育の専門性の向上に資する各種研修の受講機会の拡大や特別支援学校教諭等免許状
の取得の奨励に努めていただきたいこと。

 

6.特別支援学校への勤務が考えられる小・中・高等学校等の教員についても、特別支
援学校教諭等免許状を保有することが特別支援学校教員の特別支援学校教諭等免許状
保有率向上に資することから、免許法認定講習等の受講に努めていただきたいこと。

 

7.発達障害の可能性のある児童生徒の多くが通常の学級に在籍している小・中・高等
学校等の教員についても、特別支援学校教諭免許状取得のための科目(例えば、特別支
援教育の基礎理論に関する科目(第1欄)や重複障害・LD等教育に関する科目(第3欄)
など)を受講することは有効な研修の機会となること。

 

8.今回、特別支援学校教諭等免許状保有率向上に積極的に取り組んでいる教育委員会
に提供いただいた具体的な取組事例を紹介しているので、参考にしていただきたいこ
と。(別紙3参照)

                            【本件連絡先】
                            文部科学省初等中等教育局
                        特別支援教育課指導係(堀江、小坂)
                           <以下連絡先>

 

詳しくは、学芸大の資料の5,6ページです。

 

 

群馬ニーズ教育研究会 例会

  • 2017.06.09 Friday
  • 10:59

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群馬ニーズ教育研究会

  6月の研究会は6月13日(火)に開催します。 
  できれば、初心者のかかわり方に関する話題を取り上げたいと存じます。 
  また、差別解消法への対処などについても話題にすると思います。 
  事例を抱えている方、優先しますので、是非、ふるってご参加下さい。 
   
                 記 
 
     場所 群馬医療福祉大学 前橋キャンパス 
  
     住所 〒371-0823 群馬県前橋市川曲町191-1 
     会場 2号館2階222教室(門を入ってすぐの建物) 
         (校内図はお返事のメールに添付する予定です。)      
     日時 2017年6月13日(火) 19時〜20時30分 
     (警備上、21時以降の使用禁止) 
 
     
 ※土足禁止ですので、スリッパ・上履き等、恐れ入りますがご持参下さい。 
      
 ※ご参加頂ける方、6月12日(月)までに、 hisata@psychoreha.org 
へメールを頂けますと幸いです。 会員以外の方も参加できます。 
 お誘い合わせの上、おいで下さい。

                    群馬医療福祉大学  久田信行

 

次期 学習指導要領の自立活動について

  • 2017.06.05 Monday
  • 00:22

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 自立活動に1つの項目が増え、3つの項目の説明がやや詳しい文章に改定されました。

 新に加わった項目について余り情報が無い状態です。普通、あまり目にしない情報だと思いますが、新しい制度が提案されるときに、一般の意見を徴してから決定するという手続き(パブリックコメント:略して「パブコメ」)が取られています。今回の学習指導要領改訂でもパブコメがあり、その結果も公表されています。

 

 平成29年4月28日に学習指導要領のパブリックコメント(詳しくは、「特別支援学校幼稚部教育要領案,特別支援学校小学部・中学部学習指導要領案に対する意見公募手続き(パブリックコメント)の結果について」)が出ました。
 回答の一部、私が注目した点について以下に挙げます。

 

意見番号4 {学習指導要領の示し方}社会モデルの考え方をより重視せよとの意見に対する回答で、「また,障害の捉え方については,世界保健機関(WHO)が発表した「国際生活機能分類(ICF)」を踏まえ,生活機能や障害,環境因子を考慮することが求められていることから,現行の特別支援学校学習指導要領解説自立活動編の中でも紹介してきたところであり,ICFの視点についても引き続き周知を図ってまいります。」と書かれています。

 

意見番号11{総則}交流と共同学習の違いを示すべきだという意見に対する回答で、「御指摘のとおり,障害のある子供と障害のない子供が一緒に参加する活動は,相互の触れ合いを通じて豊かな人間性を育むことを目的とする交流の側面と,教科等のねらいの達成を目的とする共同学習の側面があるものと考えております。交流及び共同学習とは,このように両方の側面が一体としてあることを現行の学習指導要領の解説によりすでに明確に表しておりますが,(後略)」と両者に違いがあることを示しつつ、一体のものとして扱うと書かれています。

 

意見番号27{自立活動}「1 健康の保持」「(4)障害の特性の理解と生活環境の調整に関すること。」が規定された意義,規定される場所について。(新しい項目を加える必要があったのか?入れるとして、健康の保持よりも心理的安定なのではないのか?という意見)に対する回答で、「当該規定は,自己の障害にどのような特性があるのかを理解し,それが及ぼす学習上又は生活上の困難についての理解を深め,その状況に応じてより学習や生活をしやすい環境にしていくことを意味しています。・・・発達障害などについての理解が「病気の理解」に含まれにくいことなど,特別支援学校だけではなく,小・中学校の特別支援学級や通級による指導で学ぶ児童生徒の実態を踏まえ,新たに規定したものです。」と書かれています。
 1健康の保持の「(2)病気の状態の理解と養護に関すること」に含まれにくいことは理解出来ますが、2.心理的な安定の「(3)障害による学習上又は生活上の困難を改善・克服する意欲に関すること」や4.環境の把握「(2)感覚や認知の特性への対応に関すること」の二つに「特性」に関することが書かれており、健康の保持というより、心理的安定に加えるという選択もあったのではないでしょうか。

 いずれにせよ、いわゆる「特性」について少なくとも3つの項目が関与している事は知っておく方が良いでしょう。ただし、特性(ややもすると症状の部分になりがち)を重視するよりも、人として共通にもっている様々な機能を伸ばすことが教育の主務だという意識を持っていたいと改めて思いました。

 

<追加:以前ここに書いた内容の再掲>6月6日

 私のホームページに臨時で新旧対照表を掲載していますので、ご覧ください。(私の確認なので、漏れがあるかも知れませんので悪しからず)
http://mon.psychoreha.org/tsk/newjiritsu.pdf

 

  

研修講座「場面緘黙の理解と支援」開催のお知らせ

  • 2017.06.04 Sunday
  • 14:47

7月1日(土) 兵庫県尼崎市で日本緘黙研究会の研修会が開催されます。只今、申し込み受付中です。

 

「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」の解説(その16:最終回) −平成16年版との比較から−(全体のまとめ)

  • 2017.05.24 Wednesday
  • 00:03

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 平成16年の「小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン(試案)」(平成16年版と略記)と平成29年に出された「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」(以下、新ガイドラインと略記)は、どちらも特別支援教育の体制整備のためのガイドラインですが、大きな違いがあります。その主なものをまとめてみます。

 

1.平成16年版は、題目にもあがっているように「LD,ADHD,高機能自閉症」だけで、障害のある児童生徒の一部に特化したガイドラインでした。それが、今回「障害のある幼児児童生徒」すなわち特別支援教育の対象となる子ども全てを対象としている。これは非常に大きな違いです。

 

2.平成16年版の内容は、平成11年7月2日に学習障害及びこれに類似する学習上の困難を有する児童生徒の指導方法に関する調査研究協力者会議から報告された「学習障害児に対する指導について(報告)」と、「特別支援教育体制推進事業」(脚注)で整備してきた仕組みをまとめた内容でした。モデル事業として推進され、例えば学生支援員という教員養成学部の学生を取り込む試みなど、正式の制度設計というよりも、モデル事業の中での工夫が基礎になり、オプション的に加えられていったという経過をたどりました。制度改正がなされた平成19年、「特別支援教育の推進について(初中局長通知)」が出されて、それらの試みの多くが正式の役割・制度となっていきました。ただし、学生支援員など消えていったものもあります。
 平成16年版は、正式の制度発足の前に書かれているため、モデル事業の集大成という色彩が強く、制度としては背景を欠いていたため、特別支援教育コーディネータや専門家チームに多くの役割を付し、体制整備としては不十分なものでした。

 

3.新ガイドラインは、平成16年版を踏襲しているように見えますが、10年余りの実践の裏打ちがあるため、使える仕組みと使えない仕組みの違いが分かってきて、より着実な制度設計になっています。ただし、平成16年版を踏襲しているスタイルであるため、その弊害を払拭するにまでは至っていません。例えば、専門家チームで障害の判断を行うことは、現在ではほとんど無く、医師の診断が主に行われています。そうなると、本当は専門家チームの存在意義はかなり無くなっていると言えるでしょう。

 

4.障害者の権利条約批准とそれに伴う法・制度改革にともなう変化に対応するために、大幅に内容が変わっています。新ガイドラインでは、特別支援教育コーディネータの職務の一部に合理的配慮に関する合意形成が加えられた事は特筆すべきことでしょう。また、全体に、幼稚園、小学校、中学校、高等学校の通常の学級を中心に述べられており、インクルーシブ教育システムの構築を目指したガイドラインになっています。

 

5.これらの変化を受けて、平成16年版の個別指導を中心とした発想から、新ガイドラインでは学校内の組織的取り組み、とりわけ学校経営や学級経営としての取り組みという発想へと転換しています。

 

6.学校全体の取り組みとして展開するために、校内の役割を整理していることが注目されます。また、それらの諸役割を統括する視点が重視され、それが校長・園長の役割について多く書かれるという姿に現れています。このことは、校長の責任が増したと言うより、学校全体でチームとして取り組むことが重視され、勢い、それらをマネージメントする校長の役割として書かれることが増えたと考えられます。その部分を校長だけでなく、教職員全員がよく読んで、チームとして機能するように運営することが求められていると思います。

 

7.「個別の教育支援計画」と「個別の指導計画」がチームでの取り組みと、本人・保護者の参画に重要な役割を果たすことになりました。このことは、「専門家チーム報告書」(絵に描いた餅だったか?)から、個別の教育支援計画の義務化へと、現実的な改善が図られています。(2016年に話題になった「個別カルテ」は、これらの義務化で実現したと推察されます)。

 

 以上みてきましたように、平成16年版に比べると非常に改善されたガイドラインと言う事ができるでしょう。更なる改善のために、学校全体での組織的取り組みの成果を積み重ねる必要があると思います。

 

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(脚注)平成12年度から始まった「学習障害の判断・実態把握体制等に関するモデル事業及び巡回相談事業」と、平成15年度からそれを引き継いだ、「特別支援教育推進体制モデル事業」として小・中学校におけるLD・ADHD・高機能自閉症等の児童生徒への総合的な教育支援体制の整備を図るため,校内委員会や専門家チームの設置, 特別支援教育コーディネーターの養成, 巡回相談等を実施。平成16年度からは,小・中学校におけるLD・ADHD・高機能自閉症等を含めた障害のある児童生徒への総合的な支援体制の一層の整備を図るため、上記の事業内容に加えて、都道府県や地域における行政部局横断型の組織として特別支援連携協議会の設置、個別の教育支援計画の策定、盲・聾・養護学校のセンター的機能の在り方に関する研究を実施してきた。

 

 

「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」の解説(その15) −第3部 学校用 1 校長用(園長用)− を再び(まとめに代えて3)

  • 2017.05.13 Saturday
  • 08:54

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 校園長用の残りの部分をまとめます。

 

5.教職員の理解推進と専門性の向上
 学校内の研修の促進と学校外の研修参加を促すことを校長に求めています。専門性の向上としていますが、何の専門性かという点が問題です。

 私的な意見ですが、通常の担任等にとっては、まず、教科教育の専門性を高め、次いで、発達に応じた教授法の専門性を高め、個々の子どもの多様性に応じる教授方法という専門性を高め、最後に、障害に応じた対応という面についても力をつけるという順番がありそうに思います。
 特別支援学校教諭の場合には、障害に応じた対応が出来る様に、まず、個々の子どもの多様性に応じる対応の仕方と、種々の障害の違いに応じた対応の仕方を学ぶことが必要になります。そこで「特性に応じた指導」という考えが出てくるのですが、特性(
そのものだけが持つ性質;すなわち他と異なる特徴)だけが強調されている昨今の風潮は問題です。トータルに人として、同時に、今居る状況との交互作用の中で、かつ、その人の発達の経過の中で理解し、指導・支援していく必要がある。ということは、特性以外の、人として共通にもつ諸機能とその発達を見ないで指導・支援することはできません。その部分は、一般の教育とほぼ一致している、その部分をみなければならないと思います。その意味で、今回のガイドラインは、前回の特性重視、個別指導重視から大きく改善されていると思います。
 インクルージョンを推進することに賛成だが、特別支援学校など障害児が複数いて、先生方も複数いて、先輩から職場で学ぶことが出来る体制は、重たい子を見るだけで無く、教職員を育てる上でも大事だと思います。これは、単に、現状を維持する事ではありません。簡単なことではありませんが、今後、インクルーシブ教育を推進するためには、午前中にインクルーシブな状況で学び、午後は特別支援学校で学ぶという形態を取ることなど、いろいろ工夫が必要だと思います。

 

6.教員以外の専門スタッフの活用
 特別支援教育支援員のことが専門スタッフの第一に挙げられています。中には、専門性が高い方もいますが、支援員の多くは、率直に言って専門スタッフというよりも、補助的な役割を持つことが多いと思います。支援員が活きるためには、担任や管理職が旨くリードする必要があります。また、研修をもっと充実させる必要があるでしょう。
 他に、スクールカウンセラー、スクールソーシャルワーカー、看護婦、就労支援コーディネーターについて述べられています。管理職としては通常の教諭とこれらスタッフとの協働がうまくいくようコントロールする役割が大事になります。

 

7.保護者との連携の推進
 最初に保護者への理解推進が挙げられている点が注目されます。PTAなどを通じて保護者全体が、障害のある子どもたちに関する理解や、特別支援教育に関する理解を推進していくことが、ひいては、子どもたちの障害児理解へと結びつきますので、今後特に重要になってきます。
 個別の教育支援計画の作成と活用に当たって、保護者の参画は不可欠です。この部分が拡充され、整理されたことは大事な事だと思います。

 

8.専門家・専門機関との連携の推進
 巡回相談やセンター的機能の活用、医療、福祉、労働等の関係機関との連携も述べられています。脚注12には、平成24年の通知が紹介され、福祉関係の「個別支援計画」等との関係や放課後デイとの関係などについても触れられています。


9.進学等における適切な情報の引継ぎ
 個別の教育支援計画の内、進学等の移行期に作成されるものを「移行支援計画」と呼びますが、ここでは、個別の教育支援計画として、引継ぐように書かれています。その際、個人情報保護に努めるようにと書かれています。
  また、高校受験においても合理的配慮が必要な事例には、積極的に周知させるようと書かれています。これらの記載では、事例も挙げられおり、理解を深めやすく書かれています。


 今回は、簡単に内容をまとめましたが、よくまとまっているので、本文をご覧頂きたいと思います。新ガイドラインの全体像を把握する目的であれば、校長用の部分を読むことは良いと思います。


詳しくは、発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン 本文をご覧ください。
 

  

新旧 ガイドラインにおける特別支援教育コーディネーターの役割比較

  • 2017.05.10 Wednesday
  • 17:45
平成29年3月 平成16年
発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン 小・中学校におけるLD(学習障害),ADHD(注意欠陥/多動性障害),高機能自閉症の児童生徒への教育支援体制の整備のためのガイドライン (試案)
特別支援教育コーディネーターは,学校内の関係者や教育,医療,保健,福祉,労働等の関係機関との連絡調整,保護者との関係づくりを推進する
合理的配慮の合意形成,提供,評価,引継ぎ等の一連の過程において重要な役割を担う
特別支援教育コーディネーターは,学校内の関係者や外部の関係機関との連絡調整役,保護者に対する相談窓口,担任への支援,校内委員会の運営や推進役といった役割を担っています。
1.学校内の関係者や関係機関との連絡調整 〈校内における役割〉
(1)学校内の関係者との連絡調整 ○校内委員会のための情報の収集・準備
校内委員会の企画・運営を担い,協議を円滑にできるようにする ○担任への支援
また,日頃から校内で教育上特別の支援を必要とする児童等の情報を収集し,必要に応じ,特別支援教育支援員,スクールカウンセラー及びスクールソーシャルワーカー等、学内専門家と繋ぐ ○校内研修の企画・運営
(2)ケース会議の開催 〈外部の関係機関との連絡調整などの役割〉
ケース会議では,児童等の状況の共有や,課題の明確化,今後の具体的な支援内容や方針の確認 ○関係機関の情報収集・整理
(3)個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成 ○専門機関等への相談をする際の情報収集と連絡調整
校内委員会で個別の教育支援計画及び個別の指導計画を作成 ○専門家チーム,巡回相談員との連携
(4)外部の関係機関との連絡調整
特別支援教育コーディネーターは,巡回相談員や専門家チームとの連絡調整の窓口となる
特別支援学校(センター的機能)やその他の教育,医療,保健,福祉,労働等の関係機関との連絡調整
(5)保護者に対する相談窓口 〈保護者に対する相談窓口〉
各学校において,一般的に,保護者と主に連絡を行う教員は,児童等が在籍する学級の担任だが,コーディネーターも窓口になる
2.各学級担任への支援
特別支援教育コーディネーターは,各学級担任からの相談に応じ,助言又は援助等の支援を行う
(1)各学級担任からの相談状況の整理
(2)各学級担任とともに行う児童等理解と学校内での教育支援体制の検討
(3)進級時の相談・協力
3.巡回相談員や専門家チームとの連携
(1)巡回相談員との連携
(2)専門家チームとの連携
4.学校内の児童等の実態把握と情報収集の推進
学校内の児童等の実態を把握するための校内体制構築や,研修の実施を推進
校内委員会において,全ての教職員を対象とした早期支援のための学校内の研修の計画や,学習面又は行動面において困難のある児童等に係る困難の状況の実態把握のための参考指標の使用等を提案

 平成16年度版については項目のみ書きました。この表の項目だけだと役割は少ないように

見えますが、当時は、役割が整理されていませんでしたので、非常に多くの役割が与えられ

ていました。今回のガイドラインでは、差別解消法への対応においても役割が増えましたが、

具体的に役割が示され、実質上は役割が分担され、整理されたと言えそうです。

 

「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」の解説(その14) −第3部 学校用 1 校長用(園長用)− を再び(まとめに代えて2)

  • 2017.05.10 Wednesday
  • 15:09

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3.特別支援教育コーディネーターの指名と校務分掌への位置付け
 コーディネーターの役割については、「特別支援教育コーディネーターは,各学校における特別支援教育の推進のため,主に,校内委員会・校内研修の企画・運営,関係機関・学校との連絡・調整,保護者の相談窓口等の役割を担います。」と述べられており、ほぼ平成16年度版と同じように書かれています。しかし、二つの点で、変化しています。
 一つは、「また,校長は,特別支援教育コーディネーターが合理的配慮の合意形成,提供,評価,引継ぎ等の一連の過程において重要な役割を担うことに十分留意し,学校において組織的に機能するよう努める必要があります。」という文言が加えられている点です。障害者差別解消法への対応もコーディネーターの役割に加えられた事は、仕事が増えすぎていかがなものかとも思いますが、障害児への対応で、親御さんとも関係がないと難しいので、コーディネーターに役割を発揮して貰うことにある種の合理性があるとも思います。コーディネーターの先生を複数指名することも可能ですので、仕事量など考慮して頂く事が必要と思います。
 第二に、文面上というより、ガイドラインの端々に、担任等への支援・指導を行うことが書かれている点は、目立ちませんが、大きな変革です。
 また、(校長は)「専ら特別支援教育コーディネーターの業務に従事できるような配慮を行うことが望まれます。」と、専任化にまでは至りませんでしたが、運用上で、コーディネータの業務に当たる時間を確保ないし配慮することが求められている点は大きいと思います。
 校務分掌での位置付けについても書かれています。注目を引くのは、既存の生徒指導部や学習指導部等の構成員を指名するなど、コーディネーターの役割が校内の諸組織と有機的に連携することを想定しています。このような、学校経営とのリンクが重視されるため、校長用で具体的な対応や配慮を書き込んでいるのだと思います。

 

4.個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成(脚注9)と活用・管理
 平成16年度版では、校長用と担任用に個別の教育支援計画が書かれ、専門家チームの項に、「判断と助言のまとめ方」の中身は今日の個別の教育支援計画に近いものでしたが、直接、個別の教育支援計画(平成14年末〜:20ページ参照)には触れられていませんでした。
 今回のガイドラインでは、個別の教育支援計画と個別の指導計画の位置づけが大きくなったと思います。
 脚注9に重要なことが書かれています。それを抜粋すると以下のようになります。
−−−脚注9−−−−−−−
 各学校において行う特別支援教育の対象は,特別支援学級はもとより,通常の学級を含む,全ての教育上特別の支援を必要とする児童等であり,特別支援教育は,学校教育法第81条第2項各号に記載されている障害種のみならず,あらゆる障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を指します。法律上は,障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとされていますが,これは必ずしも,医師による障害の診断がないと特別支援教育を行えないというものではなく,児童等の教育的ニーズを踏まえ,校内委員会等により「障害による困難がある」と判断された児童等に対しては,個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成を含む適切な支援を行う必要があります。
 また,次期学習指導要領においては,通級による指導を受ける児童等及び特別支援学級に在籍する児童等に対する指導や支援が組織的・継続的に行われるよう,「個別の教育支援計画」や「個別の指導計画」を全員作成することとされています。
−−−引用終わり−−−−−
 19ページに抜粋が挙げられていますが、次期小学校学習指導要領に「エ 障害のある児童などについては,家庭,地域及び医療や福祉,保健,労働等の業務を行う関係機関との連携を図り,長期的な視点で児童への教育的支援を行うために,個別の教育支援計画を作成し活用することに努めるとともに,各教科等の指導に当たって,個々の児童の実態を的確に把握し,個別の指導計画を作成し活用することに努めるものとする。特に,特別支援学級に在籍する児童や通級による指導を受ける児童については,個々の児童の実態を的確に把握し,個別の教育支援計画や個別の指導計画を作成し,効果的に活用するものとする。」(中学校も同様)と書かれています。

 個別の教育支援計画と個別の指導計画を義務化したことであり、画期的なことです。平成28年5月頃に、教育再生実行会議へ文科省が提案した仮称「個別カルテ」が正式には個別の教育支援計画として制度化されたことを意味します。「個別カルテ」という屋上屋を重ねるような提言に危惧を懐いていましたが、本来の位置に納まったと思います。
  さらに、20ページの囲み記事で「『個別の教育支援計画』は『個別の支援計画』に含まれるもの」という理解が重要と指摘しており、これにより、平成14年閣議決定の障害者基本計画の省庁間にまたがる「個別の支援計画」という形で、障害児者の情報が繋がっていく姿へ近づくと思います。今日福祉分野で「個別支援計画」と呼ばれるものと、教育分野の「個別の教育支援計画」は本来、同じものなのだという認識が大切です。

 

 詳しくは、発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン 本文をご覧ください。
 

  

「発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン」の解説(その13) −第3部 学校用 1 校長用(園長用)− を再び(まとめに代えて1)

  • 2017.05.07 Sunday
  • 23:33

JUGEMテーマ:学問・学校

 

 これまで、新ガイドラインの解説を書いてきましたが、校長・園長用の部分の紹介が簡単すぎました。この部分が新ガイドラインの中心になる部分ですので、これから数回にわたって、まとめをかねて、校長用の中身を解説して参ります。この部分について、平成16年度版(LD,ADHD,高機能自閉症のガイドライン)との比較など、私的な意見を書き込むことになると思います。私見であることをまずお断りします。

 

 

1 特別支援教育を柱とした学校経営

 校長用の部分は15ページで、コーディネーター用が4ページでした。学校用の最初には、以下のように、特殊教育から特別支援教育へ替わった平成19年4月の初中局長通知の抜粋が挙げられています。今日の特別支援教育制度の最も基礎となる通知です。

○ 校長の責務
 校長(園長を含む。以下同じ。)は,特別支援教育実施の責任者として,自らが特別支援教育や障害に関する認識を深めるとともに,リーダーシップを発揮しつつ,次に述べる体制の整備等を行い,組織として十分に機能するよう教職員を指導することが重要である。
  また,校長は,特別支援教育に関する学校経営が特別な支援を必要とする幼児児童生徒の将来に大きな影響を及ぼすことを深く自覚し,常に認識を新たにして取り組んでいくことが重要である。
○ 特別支援教育を行うための体制の整備及び必要な取組
(1) 特別支援教育に関する校内委員会の設置
(2) 実態把握
(3) 特別支援教育コーディネーターの指名
(4) 関係機関との連携を図った「個別の教育支援計画」の策定と活用
(5) 「個別の指導計画」の作成
(6) 教員の専門性の向上
○ 特別支援学校における取組
(1) 特別支援教育のさらなる推進
(2) 地域における特別支援教育のセンター的機能
(3) 特別支援学校教員の専門性の向上
○ 保護者からの相談への対応や早期からの連携
○ 厚生労働省関係機関等との連携
        ※ 特別支援教育の推進について(平成19年文部科学省通知)より

 

1.学校経営の柱に位置づけよ
 最初に、「校長が作成する学校経営方針の柱の一つとして、特別支援教育の充実に向けた基本的な考え方や方針を示すことが必要です。」と書かれています。そして、4つの例が挙げられています。
幼稚園と小中学校の学校経営方針に挙げられることは非常に大きな事だと思います。是非、それぞれの校長先生の見識を披瀝して頂くことが当たり前の事として普及して欲しいと思います。
また、15ページで、通級担当教員と特別支援学級担任の「特別支援学校教諭免許状」の取得を促進することが明記されています。このことも大きな変革です。校長の責務の最初の方に書かれている点も注目です。

 

2 特別支援教育に関する委員会
 いわゆる校内委員会について、平成16年度版では正式の制度が用意されていなかったため主に「校内委員会」と呼ばれていました。これは非常に良くなかったと思います。制度設計上、名称も無い委員会はダメだったと思います。せめて仮称でも委員会名を付けておく必要があったと思います。
 平成19年の初等中等局長通知で「特別支援教育に関する委員会」という正式名称が提案されたのですが、平成11年以降ずっと「校内委員会」という名称が使われてきたためか、名称の変更に至りませんでした。
新ガイドラインでも、「特別支援教育に関する委員会」という名称が使われていますが、殆どの所で「校内委員会」という言葉が一人歩きしています。もうそろそろ、正式には「特別支援教育に関する委員会」だが、我が校では略して「特支委員会」、「支援委員会」、「特別支援委員会」「特別支援教育委員会」と呼んでいるなどの呼称の決定を行う必要があると思います。移行期である現在、「特別支援教育に関する委員会(校内委員会)」という用法を丁寧に用いる必要があると思います。煩雑ですが、この項では、そのように用います。なお、平成19年以前については、歴史的経緯から「校内委員会」という名称のみを用いることもあります。

 最初に「校内委員会」が出現したのは、「学習障害児の指導について(報告)」が出された平成11年に遡ります。校内委員会という曖昧な名称で、LD等の疑いのある子どもをピックアップして、専門家チームの判断を仰ぐか否かを協議する委員会でしたので、専ら診断面の役割だったと言えます。
 平成16年度版では「校内における全体的な支援体制を整備するため校内委員会を設置します。」となり、実態把握と支援体制の核としての役割へと変化しました。名称について「校内委員会の名称には,特別支援教育委員会,校内支援委員会,個別支援委員会等各学校の実態に応じた名称が考えられます。」と書かれていたのですが、全体的にはガイドライン自体が「校内委員会」という名称を多用していたため、結果的には名称の変更に失敗しています。今回も、ほぼ同じで、「校内委員会」という名称を多用していますので、その点は良くないと思います。ただし、平成19年の初等中等局長通知により、正式名称の根拠があるわけですので、今回こそ、名称の整理を行う必要があるでしょう。

 「校長のリーダーシップの下,全校的な教育支援体制を確立し,教育上特別の支援を必要とする児童等の実態把握や支援内容の検討等を行うため,特別支援教育に関する委員会(校内委員会)を設置します。」と定義しています。すっきりしていて、診断で無く、実態把握と支援内容の検討が主な任務であることが明記されています。残念ながら、正式名称で書かれているのはこの部分だけでした。

 総論の部分ですでに「医師による障害の診断がないと特別支援教育を行えないというものではなく,児童等の教育的ニーズを踏まえ,後述の校内委員会等により『障害による困難がある』と判断された児童等に対しては,適切な指導や必要な支援を行う必要があります。」と書かれているように、『障害による困難』の判断は特別支援教育に関する委員会(校内委員会)が行う旨、明確にされました。
 この点について、まとまって述べてあるのは18ページの脚注9です。以下、特別支援教育に関する委員会(校内委員会)に関する部分を抜粋します。
 「特別支援教育は,学校教育法第81条第2項各号に記載されている障害種のみならず,あらゆる障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を指します。法律上は,障害による学習上又は生活上の困難を克服するための教育を行うものとされていますが,これは必ずしも,医師による障害の診断がないと特別支援教育を行えないというものではなく,児童等の教育的ニーズを踏まえ,校内委員会等により『障害による困難がある』と判断された児童等に対しては,個別の教育支援計画及び個別の指導計画の作成を含む適切な支援を行う必要があります。」と書かれています。
 学校教育法第80条で特別支援学校の対象の障害を示し、第81条では特別支援学級の対象者の障害を示しています。81条では、知的障害者、肢体不自由者、身体虚弱者、弱視者、難聴者、その他障害のある者で、特別支援学級において教育を行うことが適当なもの(言語障害、自閉症・情緒障害)という障害種だけでなくて、あらゆる障害と書いてある点も注目されます。
 通級の対象となっている学習障害や注意欠陥多動性障害(ADHD)が含まれているのはもちろんのこと、平成19年3月15日の特別支援教育課からの通知 
で明らかなように、少なくとも発達障害者支援法の対象者は全て、従来の特殊教育の対象者に加えて、特別支援教育の対象になることが可能です。
 個人的な意見ですが、特別な教育的ニーズを有する児童生徒で、これらの障害種に入らない、不登校や境界線級(ボーダーライン)の知能の子どもの一部にも「学習上又は生活上の困難」が顕著な事例が居ることから、もう少し枠を広げた方が良いと思っています。今後、是非検討して頂きたいところです。

 これらの点は随分改善されたのですが、専門家チームの位置づけが残っているため、大きな矛盾があります。15ページの校内委員会の説明で、「○障害による困難やそれに対する支援内容に関する判断(脚注6)を,専門家チームに求めるかどうかの検討。」が挙げられ、脚注6では、「障害の有無の判断を校内委員会や教員が行うものではないことに十分留意する必要があります。」と書かれています。
 この部分の解釈は難しいのですが、私は以下のように整理しています。本当は、反省して、診断のための専門家チームという制度を廃止した方が良いと思います。現状では、過去の矛盾が残っているので、次のように解釈しています。
   「障害の有無の判断」は専門家チームか、専門医など。【診断的側面】
   「障害による困難の判断」は特別支援教育に関する委員会(校内委員会)が行う。【学習及び生活上の困難、つまり行動面、適応面、学習面など】
   ※特別支援教育の対象とするか否かは、診断ではなくて、教育的ニーズの問題なので、教師が最も専門とする問題である・・・と考えると整理出来ると思います。


 構成員ついては、スクールカウンセラーやスクールケースワーカーの役割が明記されていない点が気になりますが、全ての学校に配置されていない現状では止むを得なかったのかも知れません。

 特別支援教育に関する委員会(校内委員会)の名称ですが、平成16年度版の名称にコメント付けてみます。
 特別支援教育委員会;正式名称として良いと思います。難点は、市町村教育委員会や教育支援委員会と名称が似ていて紛らわしい面があります。
 校内支援委員会;『校内教務委員会』などと呼ぶことがないのと、従来の曖昧な名称の雰囲気を残すので、望ましくないと思います。
 個別支援委員会;平成16年頃はLD等の指導は、個別指導が基本だと誤解されていた名残だと思います。個別指導に限定するのは良くないので、使わない方が良いでしょう。

 長くなると使いにくいので、「特支委員会」、「特別支援委員会」、「教育ニーズ委員会」なども考えられると思います。「各学校の実態に応じた名称」とのことですので、特別支援教育に関する委員会(○○委員会)と併記して、各学校で通じやすい名称を決めて行くことが必要だと思います。それらがいろいろ出てくると、望ましい名称に収斂して行くと思います。
 少なくとも、訳の分からない、内容を示していない、「校内委員会」という名称は使わない方が良いと思います。


 詳しくは、発達障害を含む障害のある幼児児童生徒に対する教育支援体制整備ガイドライン 本文をご覧ください。

    

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